通勤時には性格の悪いラジオパーソナリティがちょうどいい
社会は誹謗中傷など意地悪な言葉を嫌い、平穏でみんな仲良しな世界を目指しているように感じます。
だけれども、いやだからこそ、ラジオを聴くなら少しひねくれた性格の悪そうな人の言葉で楽しみたいと思ってしまいます。
最近気にいっている、ひねくれているラジオ番組は、
CBCラジオ「#むかいの喋り方」
と
ニッポン放送「高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと」
最初に聞いた時は、お笑い芸人の深夜ラジオばかり聴いていた自分にはどちらも
少し弱いかな思ったものです。
しかし、車を運転し通勤するにはちょうど良い濃度の番組でした。パンサー向井の自己承認欲求満点のそれをネタにしたお話や浅井リョウのわざわざその視点から見るの?と思いきや深い展開を経て結局ひねくれた着地点に到達するお話などぼーっと聞き始めているうちにぐっと引き込まれるようなトークの飛躍が楽しいのです。安住紳一郎も好きです。
もちろん深夜枠のお笑いラジオも好きなのですが、深夜ですとネタだ、葉書職人だ!お笑い芸人のラジオだ!と、こちらも構えて聞いてしまうので疲れているときに聴くのは体力が必要になる時もあるのです。
また、聞いている自分が、年齢を重ねたためかおじさんの1人語りとかが今ちょうどよくて心地よかったりします。伊集院光の趣味の話やテレビ東京佐久間宣行のお仕事の話などなど、有益でもなく有害でもない、無害だけれども無益な話がちょうど良かったりします。
何の話をしているかと言いますと、自分にとってちょうどいいって、悪がいない潔癖な世界ではなく、毒もあれば薬もあるし毒にも薬にもならないものもあるそんなバランスの世界がいいなと思うのです。
カネコアヤノがやさしい生活で歌うように
家はそんなに豪華じゃなくていい
不便なことが一つくらいある
好きなもので散らかるくらいがちょうどいい
そんな世界でちょうどいいです。渋滞を楽しむくらいがちょうどいい。
カネコアヤノ『やさしい生活』
#21号線で聴き入る